たむ散歩 第3章 じゃぱんつあー

令和元年6月 アジアから帰ってきた刺青だらけの元キャバクラ店長が、友達からもらった一万円札を握りしめ、ヒッチハイクオンリー『日本全国47都道府県お手伝いの旅』に出る。『日本だし、言葉通じるし、一万円ありゃなんとかなるっしょ』そう言い残し、バカは歩いて自宅を飛び出した。

ジャパンツアー1日目

 

 

どうもこんばんわたむです。

 

今日は初日ということで余裕ぶっかましすぎて昼に出発する予定が気づけば2時過ぎ。

 

実家のばあちゃんに『ま、行ってくるわ。言葉さえ通じればどうにでもなるわい』と遺言ともとれる言葉を吐き捨てトコトコと歩き始めました。

 

実家を出て5分。

 

STAND BY MEを口ずさみながら歩いていると後方より声が。

 

?『日本一周してるんですか!?

 

僕『せやで。開始5分だけどな

 

?『えー!すごい!じゃぁお布施渡しておきます!

 

僕『まじか

 

話しかけてきたのは若者2人。

 

2人合わせて600円のお布施をいただきました。

 

強要はなしです。100%善意です。カツアゲじゃないです。

 

少し話をすると地元の高校生、というか僕が通っていた高校の後輩らしい。

 

若者の善意を無駄にもできず、ありがたく頂戴いたしました。

 

2人とも本当にありがとう。

 

インスタを教えていたので、DMでやりとりしていると僕の中学時代の同級生の弟というミラク

 

世間は狭い。

 

 

予想だにしなかった善意に心震えながら、幼馴染の親に会うべく小学生低学年並みの荷物を背に歩みを進めます。

 

開始15分。

 

もうやめようかな、、、

 

そう思い始めた頃に幼馴染の家に到着。

 

スケッチブックを高々と掲げながら玄関前に立つと、こちらに気づいた幼馴染親と親戚たちが。

 

おまえみたいなロクでもないヤツを乗せるやつなんかいないだろ

わたしなら絶対乗せない

年を考えろ。年を

 

など、自分の子供の友達に浴びせる言葉とは思えない痛烈なディスをひとしきり浴びせられた後、そっとポチ袋に入った餞別を渡されました。

 

まさかの餞別に涙がでそうになりましたが、計算通りです。

 

もう一度言う。計算通りだ。

 

ありがとうまゆみ。計算通りだ。

 

 

家を出て20分で資金が倍以上になりました。

 

これは余剰金として、地方のキャバクラに行った時にありがたく使わせていただきます。

 

 

今生の別れを済ませ、いよいよヒッチハイク開始です。

 

なに詰め込んで来たんだ?と自分の感性を疑うほどに膨れ上がったバックパックを背負い、近くの国道沿いのコンビニを目指します。

 

現場に到着し始まりのヒッチハイク開始。

 

向かうは最初の目的地である、叔母の家がある福島県白河郡。

 

スケッチブックを意気揚々と掲げ通り行く車に『僕はここにいるよ』と猛烈にアピールします。

 

 

20分後。

 

『腕疲れた、、、もう帰ろ、、、』

 

家に帰る心の準備をしていた時に、コンビニから出てきた一台の車から声をかけられました。

 

 

?『乗ってく?

 

僕『あざーっす!!!!

 

記念すべき第一村人、もとい命の恩人です。

 

 

今回の旅が動き始めました。

 

お話をすると、僕の実家がやっているギターショップを知っている等々、地元ならではの繋がりのある方でした

 

車内で世界のミステリーについて盛り上がり、無事に叔母の家の近くまで乗せて行っていただけました。

 

Kさん本当にありがとうございました。

 

家の近くの役場まで乗せてもらってから叔母の家までは徒歩。

 

息も絶え絶えに叔母の家に到着。

 

開始3時間弱で最初の目的地まで到着することができて素直に嬉しい僕。

 

その後は記念すべき初お手伝いとして叔母宅の玄関前の草むしりに勤しみ、その報酬としてありったけのビールと美味しい食事をいただきました。

 

初日から親戚の家に泊まるという魔法カードを行使している件に関しましては賛否両論あると思いますが、やはり持っているカードは早めに使うに限ります。うん。

 

 

そんな初日。

 

★★★★★

栃木県旧黒磯市福島県白河郡

移動距離27km

 

使ったお金

0円

 

頂いたお金

10600円

 

全財産

20600円

★★★★★

 

 

明日は福島県福島市を目指しやす。

 

 

 

ほいじゃ(` • ω •´ )