たむ散歩 第3章 じゃぱんつあー

令和元年6月 アジアから帰ってきた刺青だらけの元キャバクラ店長が、友達からもらった一万円札を握りしめ、ヒッチハイクオンリー『日本全国47都道府県お手伝いの旅』に出る。『日本だし、言葉通じるし、一万円ありゃなんとかなるっしょ』そう言い残し、バカは歩いて自宅を飛び出した。

仏の街



どうも宮城県気仙沼、仏の街にやってまいりました。



4日目の朝はのんびりと目覚め、道の駅の休憩所でのんびりと二度寝し、ベンチに座って地元まで帰る電車を調べたり、廃人手前の朝でした。


命のボードを右サイドに設置し「人類が滅びた後に地球を支配する生き物は何だろう?イカか?」と考えているとおじちゃんに声をかけられました。


おじ「なんだおめぇ日本一周してんのか?」


僕「そす」


おじ「なんだこれ僕の手貸します...だって。ほんじゃちょっと話相手さなってくれ」


僕「うす」


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本指名を頂いた僕はチンチンの位置を廃人モードから仕事モードに切り替え、おじちゃんとのトークバトルに勤しみました。


おじちゃんとの意気投合し、そのまま目的地である南三陸まで連れていってもらえることに。


キャバクラで言うところの初本指、1時間延長、モエ白、と言ったところでしょうか。



〜1時間後〜



海沿いの綺麗な町並みを眺めながら、テレビでもよく見る南三陸の三三商店街に到着しました。


おじ「せっかく来たから一緒にごはん食べてくべ。ご馳走すっから」


僕「うす!あざす!」



お後1時間延長、ドンペリ白、を頂いたキャバ嬢の気持ちです。


嬉ションしそうなくらい嬉しいです。ちょっと漏r...


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そして、美味しい海鮮丼を頂きおじちゃんと涙ながらにお別れ。


一期一会でございますな。



別れを告げた後は気仙沼を目指すべく、近くの交差点でサンサンと降り注ぐ太陽の光を浴びながらボードを掲げます。



〜20分後〜



かわい子ちゃん2人組の車に乗せていただきます。


言わずもがなテンションが上がります。


チンチンの位置o...


短い時間でしたが、とても楽しかったです。別れ際にカルピスも頂きました。


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カラダにピースやでホンマ。


2人ともこんなアラサー人型ホームレスの相手をしてくれて本当にありがとうございました。



降ろしてもらった場所は、気仙沼大谷海岸道の駅。


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裏手にある海があったのでひとしきり祈りを捧げます。


お祈りが完了し、売店のおばちゃんにボードを見せに行きます。


この躊躇のない動きがミソなのです。



すると、隣の食堂の後片付けしたら飯を食わせてくれるとのこと。


しかも隣接されたロッジで寝てってもいいと。


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宮城県では仏が大量生産されているようです。


ありがたき幸せ。



ホウキを片手に食堂のフロアのゴミを覇気で吹き飛ばし、高圧洗浄クリーナー顔負けの洗浄力を誇る鉾力(モップで拭く力)で新築同様の床になりました。


太陽の光を受けた海面のように床がキラキラと反射しています。


僕の圧倒的クリーンスキルを目の当たりにした食堂の母達は、善意100%の海鮮丼を食べさせてくれました。


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食戟のソーマの世界だったら「おはだけ」するレベルです。


さらに別れ際にはオニギリまで待たせてくれました。


泣くぞ。



そんなこんなで日は暮れて。


夜は街灯の下で読書をし、闇に包まれた海岸沿いで星を眺める。


ただそれだけでいい。



そんな一日。



★★★★★


▶︎移動

宮城県石巻市宮城県気仙沼市


▶︎移動距離

53km


▶︎総移動距離

309km


▶︎本日の出金

コーンスープ168円

お茶×2、246円


▶︎本日の頂きもの

海鮮丼

アイス

マグロ丼

カルピス

オニギリ×2


▶︎全財産

21153円


★★★★★



5日目は岩手入り。


雨降るらしいどうしよう。



帰るか。



ほいじゃ(`・ω・´)